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2022年オンライン学習会報告

2022年3月20日(日)開催

<オンライン公開学習会>

地域の自生植物をいかした

持続可能な花壇づくり

 

-景観・生態系・管理コストのグッドバランスをめざして-

<趣旨説明>

 今日、市民ボランティアによる公共空間での花壇づくり活動は、自治体との連携のもとで定着しています。そのような活動では、一年草の園芸種を季節ごとに植え替え続ける花壇づくりが主流となっています。このため、苗の入手や植え付け、維持管理に要する労力が大きく、特に街路沿いの厳しい栽培環境下では、その労力はより大きくなっています。また、多くの地域ではボランティアの高齢化が進んでおり、これまでの花壇づくりのやり方を続けることが難しくなっています。

 そこで私たちは、街路花壇へ地域の自生植物(希少種を含む)を導入する意義と課題について考えるために「未来の街路花壇を考える会」を設立し、定期的に学び合う場を設けています。

 地域の環境に合った自生植物を生かすことは、植物が本来持っている成長過程を楽しめるとともに、管理に要するコストを減らすことから持続可能な花壇づくりにつながると期待できます。

 しかし、実際に地域の自生植物を街路沿いの花壇に導入するとなれば、花壇景観として地味すぎないか?地域の生態系を攪乱しないか? 自生植物の苗は入手しにくいのでは? などいくつかの課題も想定されます。

 

 このシンポジウムは、2部構成です。

 セッション1では、多摩市内の花壇ボランティアグループの協力を得て実施した自生植物導入の社会実験について報告します。

 セッション2では、内野秀重さん(八王子市立長池公園園長)をお招きして、希少草本類を用いた景観形成の取り組みについて長池公園の事例をもとにお話いただき、ディスカッションを通して地域の自生植物を生かす花壇づくりを展望します。

 

 街を彩る花壇景観をつくり、地域の生態系を保全し、管理コストを下げるという3つを同時に達成することはできるのでしょうか。どのようにすれば良いバランスをとることができるのでしょうか。

 多くの方々にこのプロジェクトに参加していただき、学び合い、良い実践モデルをつくり、広げていきたいと考えています。ぜひこの機会に、持続可能な未来の花壇づくりについて、ご一緒に考えましょう!

講師・コメンテーターのプロフィール(発表順)

 

宮内 泰之

恵泉女学園大学 准教授。大学時代は、日本庭園の植栽デザインについて研究しつつ、野生植物の観察に夢中になる。卒業後は、植物調査の仕事に携わり、日本各地で様々な野生植物と出会う。現在は、これらの研究や経験にもとづき授業を展開するほか、課外活動としてキャンパス近隣の田んぼや雑木林の再生活動に取り組んでいる。

岩本 陽児

カラーリーフと東洋趣味を愛する、もと英国暮らしのアマチュアガーデナー。2002年に引き揚げて以来、完全

オーガニックの「和光ばたけ」世話人。キャンパス裏山の川崎市条例保存林「岡上和光山」指定を機に、市民講座

を兼ねた里山保全の授業を開講して、今に至る。英国RHS・RSPB等の会員。和光大学教授。

内野 秀重

大学農学部にて野生動物の魅力に目覚める。地方公務員時代に、多摩丘陵部の里山環境を見て歩く。コンサルティング企業にて、植物調査の専門家になる。公園管理者として里山保全の活動を実践している。

山 浩美

恵泉女学園短期大学卒業後、造園会社にて植物園、公園などの花壇や緑地管理を担当する。1997年に独立、2005年愛・地球博などのテーマパークや屋上庭園などの花壇計画や維持管理に携わる。恵泉女学園大学 非常勤講師として、花壇ボランティア論を教える。(有)山・高瀬計画室代表。

松村 正治

NPO法人よこはま里山研究所理事長。恵泉女学園大学ほか兼任講師。専門は環境社会学。多摩丘陵の里山保全運

動に長くかかわり、里山を生かす仕事づくりをすすめている。

webサイトは松村正治-里山・協働・学びのNavigator

講師・コメンテータのプロフィール
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 当日の資料

アンカー 1

宮内 泰之

街路花壇へ自生植物を導入した
社会実験の報告


(恵泉女学園大学准教授)

内野 秀重

長池公園における里山園芸の一手法 :
希少草本類を用いた景観形成の取り組み
(八王子市立長池公園園長)

 

山 浩美

内野さんのゲスト講演を受けて
コメント
​((有)山 × 高瀬計画室代表)

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アンカー 2
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